SPECIAL FEATURE特別取材
「iichiko 彩 -IRODORI-
カクテルコンペティション」
[vol.10] -
世界を知る審査員4名は、
ジャパンファイナルをこう見た!!
new #Special Feature
文:DRINK PLANET編集部
「iichiko 彩 -IRODORI- カクテルコンペティション」の審査員は、後藤健太さん、鹿山博康さん、大竹学さん、後閑信吾さんの豪華4名。
世界のバー事情を熟知し、コンペティションにも造詣が深い4人は、このジャパンファイナルをどう見たのでしょうか?

NY「BAR GOTO」オーナーバーテンダーの後藤健太さん
「私は普段NYベースで働いているので、ゲストに向けて『Shochuとはなにか』を説明する毎日です(笑)。海外のゲストは『Shochu』や『Umami』という言葉は知っていても、それがどういうものなのかを具体的に理解している方は多くありません。そんななかで、日本の皆さんがどんな『iichiko 彩天』カクテルを披露してくれるのかを楽しみにしていました」
「コンペティションの際に大事なことは、主役になる素材を活かさないと意味がない、ということ。『iichiko 彩天』の場合ですと、麹を使った穀物の濃縮された旨味をどう活かすか、そこをポイントに審査しました」
「たとえば、柑橘系の酸味と、シロップなどで甘味を加え、味わいの三角形を整えれば、ある程度おいしいカクテルはつくれてしまうんです。これだと、ベースが『iichiko 彩天』じゃなくてもいいじゃん、となってしまいます。カクテルとしておいしくても、主役の味わいが活きてこないとコンペティションでは評価されることはないでしょう」
「アルコール度数が43度あり、パワフルで濃厚、麹を使った旨味が特長の『iichiko 彩天』にはコーヒー&ナッツ&クリーム系、あるいは旨味&セイボリー系の素材がよく合うと思います」
「私はアメリカ大会の審査もさせていただいたのですが、アメリカのバーテンダーですと紫蘇や柚子を使ってなんとなく日本っぽく整えてしまう方が多かったです。その点、日本人は旨味の文化で育っています。ジャパンファイナルでも椎茸や昆布、みりんといった素材を使って『iichiko 彩天』の旨味を際立たせているカクテルが多く、個人的にもおもしろく審査させていただきました」
「麹や旨味をよく知る日本人がアンバサダーとなって、『iichiko 彩天』を、日本の焼酎文化を世界に広めていってください。『iichiko 彩天』に関しては、日本の皆さんは自分たちの感覚を信じてやっていってほしいです」

「Bar BenFiddich」オーナーバーテンダーの鹿山博康さん
「今回優勝した髙橋さんのカクテルは、レシピを見た瞬間から注目していました。日本が辿ってきた食文化の歴史、『柳蔭』というカクテルのツイスト、『Oedo Fashioned』というネーミング、シンプルなレシピ構成、再現度の高さ、どの角度から見てもすべてがすっーと腑に落ちると言いますか、落としどころが素晴らしかったです」
「日本人にとってもわかりやすいですし、海外からのゲストも理解しやすい。バーテンダーからしてもお客さまに説明しやすい。すごくよく考えられているな、という印象を受けました」
「実際のパフォーマンスも落ち着いていましたし、なにより『iichiko 彩天』の旨味や麹感がしっかりと出ていました。ジャッジとしてもそこは大きなポイントでした」
「ファイナリストの皆さんのアプローチがそれぞれ違って、どのカクテルも素晴らしく、おいしかったです。これも『iichiko 彩天』のポテンシャルの成せる技なのかもしれません。こうしたコンペティションをきっかけに、近い将来、焼酎が世界5大スピリッツに入ることを期待しています。私もその一助となれるように活動していきます!」

パレスホテル東京「ロイヤルバー」マネジャー兼チーフバーテンダーの大竹学さん
「私は2次審査から関わらせていただいたのですが、私が高く評価した10名のうち7名全員がファイナリストとして残ってくれたことを嬉しく思っています。そんななかでも、優勝した髙橋さんの『Oedo Fashioned』は酒質がキレイ。『iichiko 彩天』の麹の味わいがもっともクリアに引き出されていました」
「後閑氏も言っていたように、ネーミングも素晴らしいですよね。『Oedo Fashioned』という名前から、飲み手としての想像力を刺激されるし、日本人のみならず、世界中のカクテルファンに刺さるネーミングだと思います」
「また他のファイナリストのカクテルも興味深いものが多かったですね。食前酒だったらコレだな、とか、食事と合わせるならコレがいいな、とか、『iichiko 彩天』の守備範囲の広さも感じられました」
「今回はカクテル単体のコンペティションですが、『iichiko 彩天』の無限の可能性を考えたら、今後の展開として、フードペアリングであったり、ローアルコールカクテルだったり、いろんな部門があっても面白いのかもしれません。これだけ注目を集めた大会となったので、第2回、第3回、さらには世界大会へと繋がっていってほしいですね」

SG Groupファウンダーの後閑信吾さん
「過去にも多くの大会の審査員をやらせていただきましたが、第一回とは思えないほどオーガナイズがしっかりしていて、同時にさまざまな角度からアプローチした彩天カクテルが出てきて、非常に興味深かったです」
「優勝した髙橋さんのカクテルは、なんといってもネーミングがよかったですね。オールドファッションドの伝統は残しつつも、新しい感性がプラスされていて、日本らしさもしっかりある。『柳蔭』や日本の伝統食。そういった要素がすべてネーミングに凝縮されていました。ネーミングがカクテルときちんとメイクセンスしていました」
「プレゼンテーションも見事でした。おそらく自信や経験値もあるんでしょうけれど、笑顔があって、ライカブル(感じのいい)で、審査員とも心地よくコミュニケーションを取りながら、終始落ち着いていました。普段の仕事ぶりが想像できるほどでした。プレゼン後に、ダイリューション(氷による加水)について、ちょっと意地悪な質問をしたんですけど、それにも的確に答えてくれてましたし……、本当に素晴らしかったです」
「『iichiko 彩天』はホワイトスピリッツのなかでは異色の存在です。大麦麹100%の全麹仕込み、常圧蒸留原酒、43%の高アルコール、まずはコレをきちんと理解することが大切です。いわゆるホワイトスピリッツの代わりではなく、『iichiko 彩天』として、どのようにカクテルに落とし込んでいくかがポイントです。その点、今回の髙橋さんのカクテルは非常によく考えられていました」

★iichiko 彩 -IRODORI- カクテルコンペティション公式HP
https://iichikosaiten-competition.jp
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