
SPECIAL FEATURE特別取材
2012年は、モナン創業100周年!!
モナンがバーテンダーに愛される理由。
[vol.01] -
モナンの偉大なる歴史について。
#Special Feature
文:Drink Planet編集部
バーテンダーはもとより、飲食関係のプロフェッショナルであれば誰もが知っているシロップ・ブランド、モナン。
では「モナンとはどんなブランド?」と問われると、意外と知らないことも多いはず。
そこで、今年創業100周年を迎えるモナンの歴史を、改めてここにご紹介します。
モナン社が創業したのは今からちょうど100年前、1912年のことです。
場所はフランス中部の古都ブールジュ。代々ボルドーでワイン商を営む家に生まれた初代ジョルジュ・モナンは、ノンアルコールシロップとリキュールビジネスに目をつけ、モナン社を設立しました。
創業当時は荷馬車1台で、主にワインとスピリッツを売り歩いていたそうです。
たとえ荷馬車での販売だとしても、ジョルジュはボトルごとに個別にラベルを貼り、きちんと密封し、シルクで包装するなど、常に最高の状態で販売を行ってきました。
そのことがモナン社の哲学「クオリティーへの情熱」に繋がっているのです。
写真左から、創業者ジョルジュ・モナン、2代目ポール・モナン、3代目オリヴィエ・モナン。
2代目のポールは、先見の明がある優れたマーケッターでした。
1940年代から50年代にかけてはオレンジピールを使ったワインベースの食前酒「モナン」をヒットさせ、続く戦後には高濃度のレモンジュースを使用したシロップ「グラスコ」で成功を収めました。
現在モナンの主力商品となっているシロップの開発に注力したのも、このポールでした。
3代目、現社長のオリヴィエは、国際感覚に優れた人物です。
1993年に社長に就任すると、1996年にはアメリカ・フロリダ州に工場をオープン。
続いて2005年にはシンガポールにアジア支社を設立しました(新工場建設に伴いマレーシア・クアラルンプールに移転)。
現在、工場はフランス2カ所、アメリカ、マレーシアの計4カ所。それらの工場から5大陸140カ国以上の国々にモナン製品を輸出しています。
世界中にシロップを輸出するモナン。実をいうと、シロップのフレーバーの数も140種類を上回ります。
日本に入ってきているのはそのうちの約半分、63種類に過ぎません。
いかにモナンのラインナップが多彩なのかを、改めて思い知らされます。
またカクテルやコーヒーの専門家である15人のビバレッジ・イノベーション・ディレクターが、世界中を飛び回ってそれぞれの国や地域にあったドリンクメニューの開発に取り組んでいます。
今回の特集では、アジア・パシフィック担当のアンドリュー・ユウ氏に登場してもらっています。そちらもお楽しみに!
もはやバーテンダーにとって欠かせない存在となったモナン。
100周年を契機に、改めてモナンについて学び、モナンとともにドリンクのあり方を考えてみませんか。