
SPECIAL FEATURE特別取材
【スペシャルレポート】
ビーフィーター主催の「BEEFEATER MIXLDN」
日本大会の全パフォーマンスをお届け!
[vol.01] -
南木浩史さん 野村空人さん
浅野陽亮さん 福井昌和さん
#Special Feature
文:Drink Planet編集部
ジャッジを務めたデズモンド・ペイン氏(右)と島田朋彦氏(左)。
2016年11月27日(日)、東京・天王洲アイルの寺田倉庫本社ビルにて、ビーフィーター グローバル バーテンダー コンペティション(BEEFEATER MIXLDN)の日本大会が開催されました。
同大会の優勝者は、2017年2月にロンドンで開催されるBEEFEATER MIXLDN世界大会に、日本代表として出場する権利を得ます。
今回のテーマは、「INSPIRED BY LONDON DIRECTED BY YOU」。
日本大会フィナリストはビーフィーター24をベースに、ロンドンにまつわる「映画」を表現したオリジナルカクテルを披露しなければなりません。
配点は、カクテル審査90点、コンセプト審査50点、バーテンダー審査(各ファイナリスト同士による投票)10点の計150点。
ジャッジはビーフィーター蒸溜所マスターディスティラーのデズモンド・ペイン氏と、サントリーアライド取締役副社長の島田朋彦氏の2名が務めました。
厳正な書類審査を通過し、日本大会に出場するファイナリストは8名。
この特別レポートでは、すべてのファイナリストのカクテルレシピと、プレゼンテーションのポイントをお届けします!
南木浩史さん パークホテル東京 Bar The Society
「Liquid Wizard(リキッド ウィザード)」inspired by 『ハリー・ポッター』
・ビーフィーター24 35ml
・自家製エルダーフラワーシロップ 15ml
・自家製ハーブバタージンジャーエール 20ml
・ピンクグレープフルーツジュース 50ml
・レモンカード 1tsp
・タイム 1枚
・自家製ブレンドハーバルエッセンス 数滴
① アロマディフューザーでグラスに香りをつけて蓋をしておく。
② タイム以外の材料をシェークして、グラスに注ぐ。
③ 再びグラスに蓋をしてタイムを飾り、ブラックボックスに入れる。
トップバッターの南木さんが選んだ映画は、ご存じ『ハリー・ポッター』。映画にたびたび登場するロンドンの伝統的なドリンク、バタービールから着想を得たオリジナルカクテルを披露しました。ポイントは、油分を多く含んだ自家製ハーブバタージンジャーエール。この油分で閉じ込めた、魔法のような香りや味わい、アフターテイストを楽しんでほしい、とのことでした。南木さんはトップバッターにも関わらず、周囲を見渡す余裕があり、終始落ち着いていたのが印象的でした。ジャッジにも自らサーヴを行い、ペイン氏には英語で説明を行っていました。
野村空人さん Fuglen Tokyo
「Forever Young(フォーエヴァー ヤング)」 inspired by 『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』
・ビーフィーター24 45ml
・フレッシュピンクグレープフルーツジュース 20ml
・パイナップル&カモミール茶のシュラブ 20ml
・ディサローノ 15ml
・生クリーム 10ml
・レモンジュース 7.5ml
・ペイショーズビターズ 3dashes
① すべての材料をシェークする
② グラスに注ぎ、クラッシュアイスで満たす。
③ デコレーションをした後、グラスを竹の上に乗せる。
ロンドンでバーテンダーとしてのキャリアをスタートさせた野村さんは、ご自身も実際に住んでいたというイーストロンドンが舞台の映画『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』をチョイス。映画の中に登場したティキカクテルを自分なりに解釈・再現した一杯を披露しました。プレゼンテーションはすべて英語。またロンドンスタイルのダブルシェイクでカクテルを仕上げるなど、本人とロンドンの深い関わりを感じさせる個性的なプレゼンテーションでした。「フォーエバーヤング」というカクテル名には、幾つになっても挑戦を忘れないデズモンド・ペイン氏と、長年愛されるビーフィーターというブランド、そして自分自身への想いが込められているそうです。
浅野陽亮さん ザ リッツカールトン京都 ザ バー
24/7 in Love(トゥエンティ―フォーセブン イン ラブ) inspired by 『ラブアクチュアリー』
・ビーフィーター24 40ml
・ヒーリングチェリー 10ml
・フレッシュレモンジュース 5ml
・自家製アールグレイインフュージョンクランベリージュース 25ml
・自家製ローズシロップ 5ml
・アブサン 2dashes
・ストロベリー 2個
① ボストンシェーカーにストロベリーを入れ、潰す。
② その他の材料を入れ、シェークする。
③ 茶漉しで漉しながらカクテルグラスに注ぐ。
12月、クリスマス前のロンドンを舞台にしたラブストーリー『ラブアクチュアリー』を選んだ浅野さんは、カウンターにクリスマスツリーに見立てたローズマリーやキャンドル、バラの花びらなどを飾り、映画の世界観とクリスマスムードを演出しました。カクテルにはあえてビーフィーター24のボタニカルを使用せず、それに+アルファする形で別の材料を加えていきました。カクテルのルビー色は、愛のイメージであり、クリスマスカラーであり、同時にビーフィーターのアイコンカラー。コンセプトやストーリー構成が分かりやすく、かつ秀逸なプレゼンテーションだったため、会場に詰めかけた他のバーテンダーからも高い評価を受けていました。
福井昌和さん ホテル ラ・スイート神戸ハーバーランド
Never End(ネバーエンド) inspired by 『ネバーランド』
・ビーフィーター24 40ml
・自家製グリーンアロマリキュール 20ml
・フレッシュグレープフルーツジュース 20ml
・自家製ジャスミンハニーシロップ 15ml
・グレープフルーツピール 1片
① ケースにデコレーションを飾り付け、アンチエイジングハーブとドライアイスをグラスの下にセットする。
② グレープフルーツ以外の材料をシェークする。
③ グラスに注ぎ、グレープフルーツピールを絞る。
④ グラスの下にアンチエイジングのハーブウォーターを注ぎ、ミストを立たせる。
2014、2015に引き続き、3年連続でBEEFEATER MIXLDN日本大会に出場した福井さんは、劇作家ジェームス・バリーがその代表作『ピーターパン』を完成させるまでの実話を描いた映画『ネバーランド』を選択。ビーフィーター24から感じる“森の芽吹き”とピーターパンのグリーンの衣装から着想し、鮮やかなグリーンカラーの一杯をメイクしました。自家製グリーンアロマリキュールに使用した紫蘇やコリアンダー、自家製ジャスミンハニーシロップに使用したジャスミン茶葉やハニーが、ビーフィーター24のボタニカルをしっかりと引き立てていました。甘味、酸味、苦味が、ビーフィーター24のお茶のニュアンスとリンクするようなバランスに仕上げた、とのことでした。
【Vol.02】へつづく。