
SPECIAL FEATURE特別取材
海外限定焼酎「iichiko彩天」が描く
SHOCHUカクテルの新しい可能性。
[vol.02] -
ジェズ・キャレオンさん「Employees Only Singapore」
#Special Feature
文:Drink Planet編集部 写真:Daisuke Akita
ザ・リッツ・カールトン東京 45 階の「ザ・バー」において行われた本格麦焼酎いいちこがスポンサードする「バーテンダーテイクオーバー」。2日目にゲストバーテンダーとして登場した「Employees Only Singapore」のジェズ・キャレオンさんは、「iichiko彩天」を使った4種類のオリジナルカクテルを披露してくれました。また「ザ・バー」ヘッドバーテンダーの和田健太郎さんにも、焼酎カクテルの可能性について語ってもらいました。
「Employees Only Singapore」のジェズ・キャレオン(Jez Carreon)さん。
「iichikoカクテルコンペティション IRODORI-彩-」優勝者!
2日目となる4月5日(金)にゲストバーテンダーとして登場したのは、シンガポール「Employees Only Singapore」のジェズ・キャレオン(Jez Carreon)さんです。
「Employees Only」といえば、NYの、いや世界のバーシーンを牽引してきた存在。
(「Employees Only」についての記事はこちら!)
そのアジアのフラッグシップである「Employees Only Singapore」は2016 年の開店以来、Asia's 50 Best Barsの常連としてリストに名を連ね、昨年のランキングでは 30 位にランクインしたバーです。
ジェズさんはここでバーテンダーとして実績を積みながら、昨年シンガポールで開催された「iichiko彩天」による「iichikoカクテルコンペティション IRODORI-彩-」で優勝も果たした人物です。
今回はその優勝カクテルを含め、「iichiko彩天」を使った4種類のオリジナルカクテルを披露してくれました。
カクテル「Into The Maize」
焼酎は“ジャパニーズ・メスカル”!
まず1杯目は「いいちこ彩りカクテルコンペティション」の優勝カクテル「Into The Maize」。
英語では一般的にトウモロコシ全般を「Corn」と呼ぶのですが、人間が口にする食用のトウモロコシは「Maize」と表現するのだとか(特にイギリス英語では!)。
「Into The Maize」はその名の通り、トウモロコシという1つの素材だけにフォーカスしたカクテル。
「iichiko彩天」をベースに、自家製コーンミルク、自家製コーンコブ(トウモロコシの軸)シロップを加えてシェイクし、最後にスモークしたコーンチップスを氷の上に乗せています。
実際のコンペティションでは、トウモロコシの皮を再利用したコースターを敷き、トウモロコシ丸ごと一本を余すことなく使用したサスティナブル・カクテルに仕上げたんだとか。
「『iichiko彩天』は麦焼酎ですから穀物類と相性がいいのはお分かりだと思うのですが、特に麹由来のウマミがあるおかげで、穀物類だけでなく野菜とも相性がいいんです。今回使用したトウモロコシの他、ビートルーツやニンジン、ゴボウなどもいいですね。のちほど提供する『Cucumber n Mint』ではキュウリとも合わせていますよ」とジェズさん。
「『iichiko彩天』の第一印象は“ファンキー!”でした(笑)。とにかくホワイトスピリッツらしからぬ豊かなアロマと、麹由来のウマミに驚かされました。でも決して主張し過ぎない。その点が特にミキサブルスピリッツとして優れているんだと思います」
「一言でたとえるなら“ジャパニーズ・メスカル”。ひと昔前までシンガポールでは誰もメスカルなんて知りませんでしたが、今では一つのスピリッツカテゴリーになっています。焼酎も『iichiko彩天』をきっかけに一つのスピリッツカテゴリーとして認知されていくのではないでしょうか」
カクテル「Ichigroni」
あらゆる材料を包み込む懐の深さ。
2杯目の「Ichigroni」はその響きからもお察しの通り、ネグローニのツイスト。
「iichiko彩天」と自家製イチゴ・カンパリ、ベルモットを合わせ、最後に氷の上にイチゴを乗せて完成させています。
ジェズさんは「iichiko彩天」を使ったカクテルについてこう話してくれました。
「とにかく相性がいいのはフルーツと野菜です。フルーツに関しては柑橘系から甘いもの、トロピカルフルーツまでなんでもOK。野菜は特に穀物系や根菜系が合うように感じています」
「『iichiko彩天』それ自体から受け取れるのは、麦のモルティ感と麹によるウマミなんですが、その奥にあらゆる材料を包み込むような懐の深さがあるのです。あまり細かいことを気にせずにさまざまな材料をラフに合わせてみても、『iichiko彩天』なら美味しいカクテルに仕上がると思います」
ただし、今回の「Ichigroni」に関しては誤算があったんだとか!
「自家製イチゴ・カンパリは日本に来てから仕込んだのですが、日本のイチゴがあまりにも甘過ぎました(笑)。こんなに甘いイチゴを食べたのは生まれて初めて! イチゴが美味し過ぎて、カクテル全体のバランスを取るのに苦労しましたよ(笑)」
ちなみに「Ichigroni」は「Employees Only Singapore」でも季節によってオンメニューされているそうです。
「Pineapple Haze」(左)と「Cucumber n Mint」(右)
カクテルスピリッツとしての無限の可能性。
3杯目の「Pineapple Haze」は「iichiko彩天」とパイナップルを主役にしたトロピカルカクテル。
4杯目の「Cucumber n Mint」は「iichiko彩天」とキュウリが主役のリフレッシングカクテル。
前者は「iichiko彩天」とパイナップル、パイナップルハニー、アクセントとして自家製チリアンゴスチュラビターズとピンクペッパーを組み合わせています。
後者は「iichiko彩天」とキュウリ、自家製カフィア・アガヴェ、エルダーフラワーリキュールをミルクウオッシュして透明化。
キュウリの青っぽい瑞々しさとミルキーなニュアンスを感じさせながら、シャンパンでアップすることで爽快に仕上げています。
「今回披露させていただいた4種類のカクテルは、『Into The Maize』はデザート、『Ichirgoni』はハイアルコール、『Pineapple Haze』はトロピカル、『Cucumber n Mint』はリフレッシング、とスタイルはバラバラです。カクテルスピリッツとしての『iichiko彩天』の可能性を感じていただけたのではないでしょうか」
ザ・リッツ・カールトン東京45階に位置する「ザ・バー」ヘッドバーテンダーの和田健太郎さん。
日本人バーテンダーから見た見解。
今回のイベントにおいて、ジュリアさんやジェズさんをゲストバーテンダーとして迎え入れ、同時に献身的にサポートしてくれたザ・リッツ・カールトン東京「ザ・バー」のヘッドバーテンダーである和田健太郎さんにも、「iichiko彩天」とそれを使った焼酎カクテルの印象を訊いてみました。
「第一印象は“来たぁ!”ですね(笑)」
「ホテルバーという特性上、海外からのお客さまも多く、必然的に焼酎を使ったカクテルを求められる機会も多いのですが、ようやく『iichiko彩天』のような焼酎が登場してくれたか、という嬉しい驚きがありますね」
「やはりなんといってもアルコール度数が43%あるというのは、バーテンダーとしては非常に使いやすく、カクテルにも組み込みやすいです。それからボトルの形状や扱いやすさも嬉しいポイントですね」
「焼酎はカクテルには合わない、と勝手に思い込んでいるのは、もしかしたら我々日本人バーテンダーだけなのかもしれません」
「焼酎は原材料やバリエーションも多く、奥深い世界ゆえに、海外のお客さまに説明するのが難しいのは事実です。しかし今後ますます海外のお客さまからの焼酎の需要が高まるのも間違いありません。『iichiko彩天』を使った焼酎カクテルをファーストステップとして、海外のお客さまにも、そして日本のお客さまにも、焼酎というスピリッツが持つ新しい可能性を感じていただきたいですね」